道徳教育論-理論と実践-(17)
道徳学習指導案の具体例と、選択肢作成法とその具体例
横浜市立大学非常勤講師 鈴木 豊
道徳学習指導案
授業者 鈴木 豊 印
指導教官 印
1.日 時 令和元年年6月20日(木曜日)
2.学年・ 組 横浜市立大学教職課程受講学生
3.主 題 名 「法やきまりの意義」 内容項目 C-(10)
4.資 料 名 読み物資料:文部省「私たちの道徳」より「二通の手紙」
5.主題設定の理由
(1)道徳内容について
内容項目C-(10)は「法やきまりの意義を理解し、それらを進んで守るとともに、そのよりよい在り方について考え、自他の権利を大切にし、義務を果たして、規律ある安定した社会の実現に努めること」である。
社会があれば何らかのきまりがあり、法とはこの社会におけるきまりの一つである。この社会生活に秩序を与え、摩擦を最小限にするために、人間の知恵が生みだしたものが法やきまりであること、社会の秩序と規律を守ることによって、個人の自由が保障されるということを理解することは大切である。また、社会生活の秩序と規律を維持するためには、一人一人が他人の権利を尊重し、自分の権利を正しく主張するとともに、自らに課せられた義務を確実に果たそうとする態度を育成することが重要である。権利ばかりを主張して、義務を遂行しなければ社会は維持できないことを理解させたい。
(2)生徒の実態と指導の方向について
中学生になると、社会の仕組みもある程度理解できるようになってくるし、社会の中での人間としての生き方についての自覚も深まってくるので、法やきまりについてその意義を一層理解することができるようになる。確かな義務感と潔いさぎよい正義感を身に付け、日々力強く生活している生徒も少なくない。しかし、一方では、法やきまりに従えばそれでよしと考えたり、法やきまりは自分たちを拘束するものとして反発したりする生徒もいないわけではない。更に、自分の権利は強く主張するものの、自分の果たさなければならない義務をなおざりにする生徒も見かける。
指導に当たっては、法やきまりは自分たちの生活や権利を守るためにあり、それを遵守することの大切さについての自覚を促すことが求められる。法やきまりについての意義を十分にわきまえた上で、社会の秩序と規律を自ら高めていこうとする意欲を育てる指導が重要である。また、権利と義務との関係を、「私」と「公」とのかかわりや、社会における自分の立場、自分の利害損失に固執せずに社会をよりよくしようとする気持ちなどから考えるように指導することが求められる。社会生活の中で守るべき正義としての法やきまりを大事にする心をもって生活することによって、秩序と規律のある社会が実現されるということを生徒に理解させる指導の工夫が必要である。
(3)資料の特性について
主人公の元さんは、動物園の規則を知っていながら幼い姉弟の思いに同情し、入園を許してしまう。元さんの行為は、母親からは感謝されることになったが、規則を破って入場させたことから大騒ぎとなり、その結果、元さんは懲戒解雇処分を受けることとなった。姉弟の母から届いた感謝の手紙と、動物園側から届いた懲戒解雇の通告書。
元さんが手にした「二通の手紙」は、社会における人間としての生き方について、深く考える機会を与えてくれる。
この資料は、心の葛藤を引き起こす内容であり、社会における法やきまりの意義について深く考えることのできる資料である。
6.ねらい
法やきまりの意義を理解し秩序と規律のある、より良い集団を創ろうとする道徳的判
断力を育てる。
7.展開
学習活動と内容
教師の支援
導入5分
1.法やきまりについて簡単にふれる。
○「本時の学習課題」を板書する。
「本時の学習課題」 「法やきまりを守ること」についての自分の考え(板書)
展開35分
2.元さんの行為を通して「法やきまり」について、話し合う。
(発問1) 「動物園には、なぜ入園時間のきまりや小学生以下の子どもは保護者同伴でなければならないというきまりがあるのだろう。」
(注意)(1)の発問に付随して、
法やきまりは、生活の秩序作り摩擦を少なくし人々の暮らしを円滑にすることを目的として作られたルールであることを理解させる。しかし、法やきまりは常に絶対的なものとしてではなく、状況によって変化するものであることも理解させた上で、生徒に考えさせたい。
(例:約束は守るべきだが、破らなければならない時もある事などを、付け加えたい。)
〈補助発問〉
「入園時間のきまりが無かったらどうなるのか、考えてみよう。」
「入園時間のきまりは、誰のためのきまりなのだろう。」
「保護者同伴でなければならないというきまりがなかったらどうなるのか、考えてみよ
う。」
「保護者同伴でなければならないというきまりは、誰のためのきまりなのだろう。」
(発問2)「 元さんは、なぜ規則を破ってまでも、姉弟を入園させたのだろうか。」
〈予想される生徒の考え〉
「毎日、園内をのぞいていた姉弟の姿を思い、弟の誕生日を祝ってあげたいという姉の気持ちに心を動かされたから。」
「入園終了時刻は過ぎたけれど、まだ閉門時刻まではまだ時間があり、今ならまだ大丈夫だろうと思ったから。」
(中心発問3) 「あなたが元さんだったら、幼い姉弟を入園させますか・させませんか?
理由も含めて道徳ノートに記入し、その後で4人グループを作り、4人全員の発表が終わった後で、どうするのが良かったのか、グループ内で議論してください。」
〇 数人の生徒に、はじめの自分の考えと、グループで議論した考えを発表させる。
〇 次に、6つの選択肢を全員に提示し、今の自分の考えに一番近い選択肢を、一つだけ選択させ、理由も書かせる。
【6つの選択肢】
① 姉弟に閉門時間10分前には必ず退場門まで来るよう約束させ、動物園に許可を仰ぐが、却下されたとしても自分の判断で入園させる。
② 入園終了時間を少し過ぎているが、閉園時間までに帰るように伝え、閉園時間までに退場門から出て家に帰ることを信じて入園させる。
③ 入園させて、幼い姉弟がより楽しめるように見たいところを聞きながら一緒に案内する。
④ 入園させて、閉園時間に間に合うよう退場門への最短ルートに沿って、一緒に案内する。
⑤ 入園させないが、動物園に置いてあるプレゼントグッズ等をお誕生祝いにあげ、後日改めてお母さんと一緒に来るように伝える。
⑥ 規則だから、入園させない。
選んだ番号( ) 理由:
○選択肢終了後、全員の選んだ番号を挙手させ6つの選択肢中でのクラス人数を発表する。
終末10分
3.(振り返り)
◎ 授業で学習したことをもとに、これからのあなたの生活の中で、「法やきまり」をどのように守っていこうと考えましたか。あなたの考えを書いてください。
〈自己評価〉
今日の授業で、あなたは自分の考えを深めることはできましたか。
下のA~Dの、当てはまる記号に○をつけ、自己評価してください。
A B C D
大変深まった 少し深まった やや深まらなかった まったく深まらなかった
(理由)
8,授業評価
① 授業のはじめに「学習目標(学習課題)」が示されたり、説明されたりしている。
( 4 - 3 - 2 - 1)
② 学習目標(学習課題)に沿った指導方法や教材の工夫をしている。
( 4 - 3 - 2 - 1 )
③ 生徒の主体的な活動がある。
( 4 - 3 - 2 - 1 )
④ 配慮を要する生徒の支援をしている。
( 4 - 3 - 2 - 1 )
⑤ 生徒同士が議論し、考えを深め合う活動がある。
( 4 - 3 - 2 - 1 )
⑥ 授業の終わりに、学習目標(学習課題)をまとめ、自分に振り返り、これからの生き方を考える機会がある。
( 4 - 3 - 2 - 1 )
⑦ 授業で学んだ道徳的価値価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を広い視野から多面的・多角的に考え、人間としての生き方についての考えを深める学習になっている。
( 4 - 3 - 2 - 1 )
【 取り入れたり、参考にしたい内容 ・ 改善案 】
道徳ノート ( )年 ( )組 氏名( )
★主題名「法やきまりの意義」 内容項目 C-(10) 令和元年 月 日
本時の学習課題 「法やきまりについて考える」
(1) 「動物園には、なぜ入園時間のきまりや小学生以下の子どもは保護者同伴でなければならないというきまりがあるのだろう。」
(2) 「 元さんは、なぜ規則を破ってまでも、姉弟を入園させたのだろうか。」
(3) あなたが元さんだったら、幼い姉弟を入園させますか・させませんか?
理由も含めて道徳ノートに記入し、その後で4人グループを作り、4人全員の発表が終わった後で、どうするのが良かったのか、グループ内で議論してください。」
「 あなたの考え 」 入園させる・させない
( 理由 )
「 4人グループの考え 」 入園させる・させない
( 理由 )
(次にプリントで提示された6つの選択肢から、あなたの今の考え方に最も近いものを一つ選び、選んだ理由を書いてください。)
あなたが選んだ番号( )
( 理由 )
(振り返り)
◎ 授業で学習したことをもとに、あなたはこれからの生活の中で、「法やきまり」をどのように守っていこうと考えましたか。あなたの考えを書いてください。
〈 自己評価 〉
今日の授業によって、あなたは自分の考えを広げたり深めることができましたか。
下のA~Dの、当てはまる記号に○をつけ、自己評価してください。
A B C D
とてもできた 少しできた 少しできなかった まったくできなかった
(あなたが今日の授業で、良くできたこと、学んだこと、がんばったこと等について書いてください。)
〈 授業評価 〉
今回の授業によって、今日の学習課題を解決するための、自分の考えがもてましたか。
A B C D
とてももてた 少しもてた 少しもてなかった まったくもてなかった
(授業で、良かったこと、良くなかったことについて書いてください。)
【 6つの選択肢 】
「 あなたが元さんだったら、どうすることが、一番良かったと考えますか? 」
次の6つの選択肢の中から、今のあなたの考えに最も近いものを一つ選び、理由も含め
道徳ノートに書いてください。
① 姉弟に閉門時間10分前には必ず退場門まで来るよう約束させ、動物園に許可を仰ぐが、却下されたとしても、自己責任で入園させる。
② 入園終了時間を少し過ぎているが、閉園時間までに帰るように伝え、閉園時間までに退場門から出て家に帰ることを疑わず入園させる。
③ 幼い姉弟が、より楽しめるように見たいところを聞きながら、一緒に案内する。
④ 閉園時間に間に合うよう、退場門への最短ルートに沿って、一緒に案内する。
⑤ 動物園に置いているグッズ等をお誕生祝いの代わりにあげて、後日来るように伝え、入園はさせない。
⑥ 規則だから、入園させない。
[参考資料 文部省 指導案]
「道徳教育推進指導資料(指導の手引)6 中学校 社会のルールを大切にする心を育て
る」より平成9年3月 文部省資料「 二通の手紙 」
ねらい:秩序と規律のある社会を実現するために、社会の一員として自らに課せられた
義務を確実に遂行しようとする態度を育てる。(文部省)
資料の特質(文部省)
(1) 資料の内容
毎日、幼い姉弟が連れ立って動物園にやって来て中をのぞいていた。親と一緒に来られない事情があるらしい。ある日、元さんは入園時間をわずかに過ぎていたが、弟の誕生日でどうしても入りたいという師弟を入園させてしまう。ところが、いつまでたっても二人は戻らず園内は大騒ぎとなる。その後、師弟の母親からのお礼の手紙と解雇処分を言い渡す上司からの手紙を受け取ることになる。
(2) 資料の生かし方
秩序と規律ある社会を維持するための信頼関係は、自他の権利を尊重し義務を遂行しなければ成り立たないことを資料を通して気付かせたい。
主人公の元さんは、動物園の規則を知っていながら、幼い姉弟の思いに同情し、入園を許してしまう。心情的には元さんの行為に共感できるが、そのために多くの人を問題に巻き込み、自らも職場を去る結果になってしまう。つまり、個人的な感情や都合で行動すれば、社会の秩序と規律を乱し、他の権利を奪うことになるのである。元さんの生き方と二通の手紙のもつ意味について考えさせることによって、規律における公私のかかわりや義務についての理解を深めさせたい。
展開例(文部省)
例1 元さんの心情を追いながら、秩序と規律ある社会を維持するには、義務の遂行が大切であることに気付かせる。
○ どんな気持ちで元さんは、規則を破って姉弟を入園させたのか。
○ 事務所の中で、連絡を待つ元さんはどんなことを考えていたか。
○ 母親からのお礼の手紙をもらって元さんはどう思ったか。
◎ 元さんが、この年になって初めて考えさせられたこととはどんなことか。
例2 佐々木の目を通して、元さんの生き方から学んだことを考えさせ規則に対する義務と責任の大切さを自覚させる。
○ 二人組の若い女の子の入園を断った佐々木をどう思うか。
○ 佐々木が、元さんの処分にどうしても納得いかなかったのはなぜですか。
◎ 佐々木が、元さんの思い出を通して、山田に伝えたかったことはどんなことか。
(参考メモ) 懲戒免職と懲戒解雇の違い(インターネットより)
大きく言うと懲戒免職は公務員、懲戒解雇は公務員、懲戒解雇は民間企業の職員に行われる処分という違い。懲戒免職は法律でさだめられていますが、懲戒解雇の方は法律で定められている懲罰ではなく習慣的に言い慣わされている。
公務員の場合には、懲戒免職となる時には、往々にして名前や職場が公表される。これは、税金を使って賃金を得ているからです。懲戒免職になるかは国家公務員の場合は人事院、地方公務員の場合には人事委員会や厚生委員会に任命権者が申請を行うことで、懲戒免職が認定されれば免職となり、年齢が20歳を超えていれば氏名や職名が公表されることになる。懲戒免職されて2年間は再就職はできません。懲戒免職が認可されてしまうと退職金はゼロになります。懲戒免職の申請が認可されないまま解雇処分となった場合には、「予告を受けない退職者の退職手当(退職金)」が支給されます。しかし民間の場合、懲戒免職の場合でも失業保険は受給できます。ただし、懲戒免職の場合には「自己退職」として扱われます。
【マトリックス法による6つの選択肢の作り方】
マトリックス法とは、変数2つを組合せ、そこから現状を分析したり、新しいアイデアを発想する「手法」である。
タテとヨコの各変数を決め、各変数ごとに要素を洗い出し、それらの組合せたものである。
マトリックス法には、「現状分析」と「課題解決」のマトリックス法がある。
例えば若い男性が好む服装や食べ物、部屋の「現状分析」をするための「マトリックス法」の例をあげる。(日本創造学会マトリックス法より)
(横軸)服装・ 食べ物・ 部屋
(縦軸)中学生・高校生・大学生
「課題解決のマトリックス法」としては、例えば腕時計の新商品を開発したいとき、「季節」と「ブランド心理」とした場合、下の例のようになる。(日本創造学会マトリックス法より)
(横軸)春・ 夏・ 秋・ 冬
(縦軸)快楽性・誇示性・安心性・執着性
マトリックス法とは、分析したり発想したりするための「手法」である。
道徳科の特質として、考えを深めたい道徳的価値に基づいた物事への理解や考え方を更に深めさせるために、資料中の登場人物の物事への考え方や行為を分析し、「自分だったらどうするのか」という「課題」に対して、自主的に自己の考え方をもてるようにするために、登場人物の行為や理由を分析し、広い視野から多面的・多角的な多様な考え方を分析する必要がある。
マトリックス法で、物事へ対する行為や考え方を分析した上で、6つの選択肢を作成し、生徒に選択させる過程で、選択肢に含まれる多様な考え方を認知させた中で、自分の考えに最も近い選択肢を選ばせ、理由を書かせることによって、多様な考え方を知り、自分の考え方を整理させることをねらいとしている。
「6つの選択肢の作成方法」
6つの選択肢は、「マトリックス法」をもとに作成する。
マトリックス法における2つの変数として、内容項目に示された「4つの視点の考え方」と、資料中の登場人物の、物事への「行為と行為の背景にある考え方や理由」を変数としている。
2つの変数から多様な考え方を発想し、その中から6つの選択肢を作成する。
文科省中学校読み物資料「二通の手紙」における中心発問であった「あなただったらどうしますか」という発問に対する6つの選択肢を作った際の過程を紹介する。
元さんのマトリックス
(現状のマトリックス) あなたが元さんだったら、どうしますか。
(横軸)A(元さん)【対自分】・ B1(同僚)【対他人】・ B2(姉弟)【対他人】・ C(動物園)【対集団】・ D(倫理)【対崇高】
(縦軸)
イ 入園させる。 入園させる相談をして同意を得て入園させる。得られなくとも入園させる。相談しない。 閉門時刻を守ることを約束させる。姉弟が約束を守ると信じている。 入園させることを園に報告し、許可をとる、とれなくとも入園させる。報告しない。 姉弟に同情するヒューマンな姿勢は良いが、子どもの安全配慮に欠け、時間と保護者同伴の規則違反である。
ロ 自分と一緒に入園させる。 相談し、自分の職務を同僚にやってもらう。断られても無視する。相談しない。 閉門時間迄の中で案内する。 園に報告し、許可されなければ年休をとる。報告しない。 一緒に同行すれば姉弟の保護者代わりとなるが、時間と職場放棄の2つの規則違反である。
ハ 入園させない。 相談しない 後日、母親と来るように伝える。園の規則を伝える。 園の規則を遵守する。 規則の遵守は正しいが、姉弟への思いやりに欠ける。
(現状のマトリックス イの発展) あなたが元さんだったら、どうしますか。
(横軸)A(元さん)・ B1(同僚)・ B2(姉弟)・ C(動物園)・ D(倫理)
(縦軸)
イ-イ 園の規則は破るが、処罰覚悟で入園させる。 相談しない。 安全に気をつけ、閉門時刻を守ることを約束させ、閉門時刻前に退場門にくることを約束する。 報告しない。 姉弟への思いやりの気持ちは理解できるが、子どもの安全配慮に欠け、時間と保護者同伴の規則違反である。
イ-ロ 園の規則違反と思いやりの狭間で迷いながらも入園させる。 入園させる相談をして同意を得て入園させる。得られなくとも黙って入園させる。相談しない。 安全に気をつけ、閉門時刻を守ることを約束させ、閉門時刻前に退場門にくることを約束する。 園に報告し、許可されなければ、黙って入園させる。 姉弟への思いやりの気持ちは理解できるが、子どもの安全配慮に欠け、時間と保護者同伴の規則違反である。
イ-ハ 入園時間外であるが、少しだけのオーバーである。保護者もいないが、何事も起きないだろうと、安易な気持ちで入園させる。 何事も起きないだろうと、
安易な気持ちで相談しない。 閉門時間まで楽しんでくるように伝える。 報告する必要がないと思っている。 子どもの安全や、規則の遵守を考慮せず、思いやりの気持ちだけで行動している。規則違反である。
(現状のマトリックス ロの発展) あなたが元さんだったら、どうしますか。
(横軸)A(元さん)・ B1(同僚)・ B2(姉弟)・ C(動物園)・ D(倫理)
(縦軸)
ロ-イ 姉弟をできるだけ楽しませるコースを考えて、姉弟と一緒に案内しながら行動する。 相談し、自分の仕事をお願いする。断られたら、黙って、職場を出る。 姉弟の見たい動物を聞き、できるだけ見せてあげる。 報告し、許可されないときは年休をとり職場を離れる。 細心な判断だが、園の規則違反と悪い前例となる。
ロ-ロ 閉門時間を意識しながら、姉弟が喜びそうな場所を選んで一緒に案内行動する。 相談し、閉門時間までの自分の仕事をお願いする。断られても、黙って職場を離れる。 姉弟の見たい動物の中で、時間内で回れそうなところだけを案内する。 報告し、許可されないときは年休をとり職場を離れる。報告しない。 思いやりと職場の規則を両立させているが、園の規則違反と悪い前例となる。
ロ-ハ 職場を離れる最短の時間で回るコースを一緒に案内行動する。 少しの時間なので、同僚に内緒で職場を離れる。相談し断られても無視して 最短コースを選んで、案内する。 短時間なら、報告しないでも、平気だと思っている。 規則違反と悪い前例、職場放棄となる。
(現状のマトリックス ハの発展) あなたが元さんだったら、どうしますか。
(横軸)A(元さん)・ B1(同僚)・ B2(姉弟)・ C(動物園)・ D(倫理)
(縦軸)
ハ-イ 入園させてあげたいが、悪い前例になるので入園させない。 同僚に報告しない。 動物園の粗品を誕生プレゼントし、後日保護者と来るように伝える。 報告しない。 子弟への配慮が見られ、規則を遵守している。
ハ-ロ 入園させてあげたいが、安全や時間を子どもだけで守ることは不安なので入園させない。 同僚に相談するが、入園させない。 規則を説明し、後日保護者と来るように伝える。 報告しない。 規則を遵守している。子弟へ園の規則を説明する配慮は見られる。
ハ-ハ 入園させてあげたいが、園の規則に違反するので、入園させない。 規則通りなので、報告しない。 閉園時間なので、入れないと伝える。 報告しない。 規則を遵守しているが、子弟への思いやりに欠ける。
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